パリにおける仕事・日常生活の忘れな草


by vwpolopolopolo
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ノーベル賞受賞者座談会

フランスとは直接関係ありませんが、今日、BBCを見ていたら今年のノーベル賞受賞者が会しての座談会が放送されていました。

ちょうど田中さんが受賞した際にもBBCでやっていた記憶がありますので、毎年恒例の番組かと思われます。

1つ気付いたことです。受賞者の紹介をテロップで流す際に、「Physics Laureate」など、物理学、化学、医学・生理学には「Laureate」と冠されているのに対し、「Economics Winner」と経済学だけは「Winner」扱いされていることでした。経済学賞は後から創設され、正式には別の基金から拠出されるもののようなので、別枠ということのようですが、私が経済の専門であることもあり、「そんな差別しなくても良いのに・・」と思いました。

それはさておき、BBCのアンカーが、「情報技術(IT)の与える影響について」とわざわざ時間を設けて受賞者に話を振っていた部分が興味深かったです。主な論点は、「過去の学術論文等にアクセスすることが容易となった」ということでしたが、アンカーが、「ITにより、中国、アフリカがデータベースにアクセスできることとなりエンパワーされるか?」と問うと、

経済学賞受賞者の1人(Robert Aumann氏)が、「もちろんエンパワーされるであろう。しかし一方で情報の雪崩(avalanche)にやられるという側面もあり、容易には答えられない。一長一短があると思う。」また、「この場に女性(受賞者)がいないのはなぜであろうか。選考過程をとやかく言うつもりはないが、女性がITによりエンパワーされ、近くこの場に出てくることを望む。」と答えていました。

また、アンカーが「非アメリカ人にITが貢献する側面があるか?」と問うと、

もう1人の経済学賞受賞者(Thomas Schelling氏)が、「上海など5年前にはインターネットはなかった。今は彼らもアクセスが容易になり、エキサイティングな状態だが、学術的にも競争が進展し、(アメリカ人にとっても)脅威となっている。」と正直に答えていました。

続けて、「例えば旧ソ連など、自国研究者を米国に留学させる際、研究者が本国に戻らないことを避けるため家族の帯同を認めず、本国で「人質」に取っていた。今は中国などそのようなことをしなくてもITで情報にアクセスできることから、研究者が本国に戻らないということはなくなりつつあるのではないか。」と指摘していました。

全て研究者からの視点ですが、ITの効用について面白い議論だったと思います。
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by vwpolopolopolo | 2005-12-18 17:15 | 日常生活